犬といえば嗅覚に注目しやすいですが、実は聴覚も優れています。
通常犬は耳に17の筋肉があり、大きい上に前後横とよく動きます、
この耳、実は自分の意思で動かす事ができ、このような動きを運動耳と言い、集音効果を上げる為の動作なんだとか。
犬に聴き慣れない音を聴かせると首をかしげる仕草、あれは音を探りながらキャッチしていたんですね!
愛犬が耳を立てて動かしているのは
センサーが音を探っているような感じなのかもしれません
そこで今回は
犬の聴覚について特徴や機能などについて解説していきます!
犬の聴覚と人間の聴覚
犬は人間の4倍の聴力があるといわれています。
しかも1km以上離れた音も聞こえる能力があり、
音の発生場所や特定の声だけを聞き取る事も可能なんだとか!
これにはびっくりですね
可聴範囲の上限を数値で表すと、
人間は20キロヘルツ前後
犬は65キロヘルツ前後
と言われています。
犬は、電子機器のノイズさえ聞き取れると考えられています。
可聴音域は
人間が16~20,000Hz(ヘルツ)前後
犬は65~50,000Hz(ヘルツ)前後とも言われ
人間には聞こえない高音域を聞き取れます
犬笛は約30,000Hzで人には聞こえない音ですが犬には聞きとれるために犬だけに指示を出すのに適している犬専用の笛です。
このように犬は人間では聞き取れない種類の音までよく聞こえています。
つまり外で人や犬が歩いたり、話したりしているのを聞いて吠えているのは、鼻が利くというよりも耳で音を聞いていたのかもしれません!
我々が日常的に使っている
ドライヤーや掃除機などは犬にとってかなり怖く大きな音だということを理解しておいた方が良さそうです。
犬は自分の意思で耳を動かせる
犬の耳は、外耳・中耳・内耳などから構成され。
外耳で音を捉え、鼓膜に伝えています。
犬には17本の筋肉があり意識的に耳をうごかせるので、音のする方へ向けることができる上に、左右別々にも動かせます。
この動きがまるでアンテナのような機能になる音をしっかりキャッチし、音のした場所までもある程度特定できるんだとか。
犬種で聴覚に差はない!
かつては小型犬の方が聴力が優れていると考えられていましたが、
あらゆる犬種や耳が立っている犬とたれ耳の犬で聴力を計測したところ、聴力の差(周波数)の差はほぼありませんでした。
つまり犬は全般的に耳がよいということですね!
まとめ
今回犬は音にとても鋭敏だとわかりました、
ついつい忘れがちですが、日常のあらゆる音が私達の4倍近くの大きさで聞こえていると理解した上で共に生活していきたいですね!
※今回の記事は現時点(2022)での情報で、研究や論文などで後日情報が変わる場合もありますのでご注意ください。
参考文献
・『犬の科学』スティーブン ブディアンスキー(著),Stephen Budiansky (原著),渡植 貞一郎(翻訳),築地書館
・『ドッグズ・マインド』ブルース・フォーグル(著),増井光子(監修),山崎恵子(翻訳),八坂書房
・『犬の雑学』篠原 淳美 (著),インデックスコミュニケーション
・Henry Heffner. Hearing in large and small dogs: Absolute thresholds and size of the tympanic membrane. Behavioral Neuroscience . 1983 Jan;97(2):310-318.
・Cole LK. Anatomy and physiology of the canine ear. Vet Dermatol. 2010 Apr;21(2):221-31.