
ビション・フリーゼ(Bichon Frise)の経歴は華々しく、16世紀フランス宮廷のお気に入り、サーカスや水兵のコンパニオンドッグなどとして活躍してきました。その綿毛のようにふわふわでボールのような、真白い毛と黒目のバランスがとてもかわいらしく、外見も子供のおもちゃのようなユニークなフランスの犬種(スペイン・カナリア諸島という説もあり)そんなビション・フリーゼについてご紹介します。
ション・フリーゼの歴史
ビション・フリーゼ(Bichon Frise)はフランスの犬種とされているのですが、故郷はスペイン・カナリア諸島で14世紀にイタリアの旅行者がヨーロッパ本土に持ち込まれたという説もあります。
フランス革命以前は貴族に愛され、宮殿で優雅な生活をしていたビション・フリーゼですがフランス革命(貴族階級の凋落)とともにその生活には終止符がうたれ、
サーカスなどの一員として生活をしたりしますが、ここでも訓練がしやすく明るい生活で人気者になっていたそうです。
その後、第一次世界大戦(1914年7月28日 – 1918年11月11日)には頭数がかなり減ってしまい、
結局ビション・フリーゼがフランスに戻ってきたのは1930年代あたりだったとか。
ちなみに
スペインを代表する宮廷画家であるゴヤ(1746〜1828)の絵画などにも登場していることから
貴族や宮殿で生活していた様子が垣間見られます。
ビション・グループの犬種は地中海にルーツを持つといわれている愛玩犬で、マルチーズ、ボロネーズ、ハバニーズ、テネリフェなど4種がいます、これらはどれも丸みを帯びた形、純白でふわふわとした毛に短めのマズルを持っています。
ビション・フリーゼの性格
人間が大好きな反面、独立心旺盛な面もあります。
陽気な性格で、人見知りも少なく無駄吠えも比較的少ない穏やかな性格とされています。
子どもやほかの犬とも共存できる事も多いでしょう。
かわいらしい外見ですが、頑固でさと粘り強い要素ももっています。
ビション・フリーゼの特徴
頭の特徴
頭部
両眼の外側と鼻先を結んだ線が正三角形になっていると美しいとされています。鼻は黒く大きい。
耳
幅が狭く繊細。長く細い毛で覆われており、垂れ下がっている。
眼
黒っぽく大きく丸い(目の周りが黒いのでより大きく見せる)。外見上は白目の面積が少ない。

身体の特徴
ボディ
深く発達した胸、骨盤は広く、腰は凸な曲線形状で筋肉質でくぼんでいる。
尾
下についている、動く時にカーブしている。
被毛
シルクのように繊細で細い。カールが強く柔らかい毛質、色は純白(ホワイト)。
脚
太腿が太めで丸みがある。前足はまっすぐ垂直。
足
丸みがあり関節もしっかりしている、引き締まっており、わりと筋肉質。肉球も爪も黒が良いとされています。

ビション・フリーゼのさまざまな値段
参考までにビション・フリーゼの相場価格をいくつか調べてみました
ビション・フリーゼの価格相場 30万円代〜40万円
ビション・フリーゼのトリミング代相場
安め6000円〜/高め13000円〜 時間は2~3時間ほどが目安になります
ビションフリーゼはチワワなどの小型犬と比べるとやや大きく、毛量が非常に多いので、相場はやや高くなりがちです
※データはCANINITOKYO編集部調べ
まとめ
ビションフリーゼは真っ白な被毛で見た目のかわいらしさに加え、性格的にも飼いやすい犬種。平均寿命も約15年と長めで、純血種にありがちな遺伝的疾患も少ないです。しかし、その真っ白で豊かなふわふわボールのような、外見を維持する為には、ブラッシングやトリミングなどの、こまめなお手入れが必要です!
参考文献
・『新アルティメイトブック 犬』デイヴィッド テイラー (著), David Taylor (原著), 福山 英也 (翻訳),緑書房
・『犬の科学』スティーブン ブディアンスキー(著),Stephen Budiansky (原著),渡植 貞一郎(翻訳),築地書館
・『ドッグズ・マインド』ブルース・フォーグル(著),増井光子(監修),山崎恵子(翻訳),八坂書房
・『犬の雑学』篠原 淳美 (著),インデックスコミュニケーション
・『犬の家庭教師―間違いだらけのしつけ方』中村 重信(著)WAVE出版
・『最新 イヌの心理』 武内ゆかり(著),ナツメ社
・『犬のいる生活: なんでも百科』ジーナ・スパーダフォリ(著),藤崎 リエ子(翻訳),清流出版